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人生100年時代、どう生きる?~50歳からのライフデザイン~【その1「時代を知る」】

人生100年時代が、50歳前後の我々には、すでに来ています。
その覚悟はお持ちですか?

 

参考

2019年の日本人の平均寿命は女性が87・45歳、男性が81・41歳

 

単純に、長寿化で、必然的に生きる時間が長くなっています。

 

想像できますか? 80歳を超えた自分を…

 

生きる時間が長くなればなるほど、その分、お金もかかります。

病気になる確率も高い。せめて認知症だけは避けたい!
けれど長生きすればするほど、そのリスクはどんどん高まります。

 

50歳は「人生の正午※」と呼ばれる年齢。

年取る親を見て「死」が身近になります。そして自分のこの先を漠然と意識し始めます。
※心理学者のユングが、人生の転換期のひとつとして捉えた言葉。

何より体力の衰えを否が応でも自覚… 同時に情熱の衰えも感じることに。

 

やりたくて、やっとつかんだ仕事さえも気持ちに変化が生じ、好奇心が年齢とともにずれてくる…

 

そのうち、次々と疑問が沸いてきます。

 

・時代の変化についていっているのだろうか?

・無意識に前時代的な考えに捉われていないか?

・人生100年時代、残りの50年をこのままの在り方でいいのか?

 

いや、世の中も、時代も、なにより自分こそが、体が、変化している。それなのに、忙しさにかまけてその変化を見て見ぬふりすれば思考停止に陥り、いつの間にか軌道修正できない状態に陥るかもしれない…

 

では、具体的に何をすればいいのでしょうか?

 

私なりに探求し、そこから見えてきたこと、ヒントなどを、シリーズとして3回に分けて掲載します。

 

その1 
時代を知る

その2
成熟社会は「自分らしく生きられる時代」だった!

その3
自然破壊によって異常気象を招いた人類のおごり
「個」から「全体」へ~日本人の原点・ワンネスを思い出す~

 

時代を知る

 

世界経済の構造・仕組みを知る

 

まずは今の世界経済の実態を知っておきましょう。

ちょうどいい参考書があります。
それは、トマ・ピケティ『21世紀の資本』。


2020年時点で、300万部を売り上げています。

2013年フランスで発刊して以来、経済書として異例のベストセラーとなり世界を席巻。約600ページ超えの厚さと5500円という高価格にもかかわらず!

 

なぜ、これほどまでに読まれているのか?

 

圧巻する量のデータを基に、格差社会が生まれる仕組み、成り立ちを分析。そして、豊かになったはずの21世紀の現代も、格差社会はより進んでいくと警鐘を鳴らしています。

 

ピケティ経済書によれば、

・先進国の3分の2は、親より貧乏
・一部の富裕層だけで世界中のほとんどのお金を金融商品にし富を増やしている。純粋な労働から得たお金ではない。
・富裕層の莫大な富は相続され、労働者階級には回ってこない
・この仕組みを操作し握っているのも、一部の富裕層である彼らだ
・AIなど技術革新がすすめば、ますます格差は拡大する

 

彼は、格差社会を是正するために、富裕層に対する累進課税を提唱。

しかし、この提唱に対しては、是か非か、世界で大論争を巻き起こしました。

格差社会はそれほど複雑な問題であり、単純には解決できない…

 

格差社会を生んだ責任を政治や経済のせいにするのは、簡単。
政府や国は何もしてくれない、いや、何もできない、と考えたほうがよさそうです。

 

労働者は働いても働いても富は築きにくい構造の元に「今」があります。

 

これだけは頭の片隅に置いとくといいかもしれません。

 

なお、ピケティの「21世紀の資本」を詳しく知りたい人は映画がお勧め。
本作が映像化され、約100分で概要を知ることができます。

ピケティ本人も、もちろん登場。ピケティだけではなく他にも専門家が出て現状把握に役立つメッセージを伝えています。

詳細 Cineカエル『ピケティの経済書映像化』

 

超高齢化社会の実態と未来を知る

日本は、65歳以上の人口が全人口に対して21%を超える「超高齢化社会」に突入しています。

 

具体的に数字で見ると

・2025年問題
団塊の世代が75歳を迎え、後期高齢者(75歳以上)が前期高齢者(65歳から74歳)の数を大きく上回る

・人生100年時代
2007年生まれの2人にひとりが100歳より長く生きる

・65歳平均自立期間は約20年
シニアになってから健康で過ごせる平均期間

(参考 東京フィフティ・アップBOOK

 

つまり、人生の後半、自分の自由な時間は、想定以上に長いのです。

 

この期間を

 

❝健康でいかに豊かに過ごせるか?❞

 

今後、これが大きな課題になることは、もはや逃げられません…

 

ただしこの課題を意識するだけで

 

仕事のへのかかわり、健康管理、予防医学、食事、など収集する情報の種類がだいぶ変わってきます

 

例えば、

超高齢化社会は少子化問題を切り離せません。それは年金問題が大きくゆらぐ可能性を示唆します。

 

単純に、年金だけで長い後半戦を生き抜けるだろうか? 豊かな老後を迎えることができるだろうか?

 

個人的には『生涯現役』という言葉が自然に頭に浮かんできました。そのためには「今から何をすればいいか」と具体的に落とし込めます。

 

時代の流れ・社会の変容を知る

 

高度経済成長が終わり、成熟社会と言われています。

 

成熟社会とは、経済や社会制度が発展し、必要な物やサービスは満たされ、自由で便利な生活はできるが、成長がピークに達し色々な状況を呈している社会のことである。

引用:JBpress 「成熟社会となった日本の選択」より

 

高度経済成長期のおかげで、物質的豊かさを手に入れましたが、物があまり、売れない。日本はバブルがはじけデフレが長く続いている状況です。

 

特にアラフィフ世代は、高度経済成長期の物質的な豊かさを得た親世代から「幸せの方程式」を叩き込まれています。

幸せの方程式
『教育(大学卒業)→仕事(大手企業就職)→年金生活(悠々自適)』

 

この方程式を信じて必至にもがいてきました。

みんな一斉に「よーいドン!」と方程式通りに、受験戦争をして、激しい就職戦線で闘い、大手企業に就職…

根本的に会社員が、適職かどうかは、関係なく。


方程式通りにやれば幸せが手に入ることを信じて、なお組織人として働いている人がほとんど。
結婚して家庭を築き、35年ローンの夢のマイホームを手に入れて…


高度経済成長期から今も続く、経済至上主義の「もっともっと」と成果を求められる。ノルマや売り上げ達成のために、犠牲をはらってきたのではないですか?

 

アラフィフは、それでも走り続ける、走り続けなればいけないと、一家の大黒柱だから必死です。なぜなら、住宅ローン、子供の教育費、家族を養う生活費で完全に縛られているからです。

 

物が売れない時代に、さらなる成果を求められる現実。いやでも追い込まれますよ…

 

親の世代は、その方程式は通用しました。
なぜなら高度経済成長期だったから。

 

今は違います。

繰り返します、時代も社会も変化しているのです。


超高齢化社会であり、物が売れない成熟社会です。
高度経済成長期が現役だった親から受け継いだ常識は、あの幸せの方程式が、成り立たないのは明らかです。

 

いい加減、組織も個人も頭ではわかっているんです。多様化だの、ダイバーシティだの、もっともらしい言葉だけが宙に舞っている。まさに机上の空論…

幸せの方程式の呪縛から抜けきれないでいる…

それが現実ではないでしょうか?

 

何も考えずに「正解」と世間が約束する価値観を受け入れそこに向かって走ればよかった。
・そのパターン認識、ステレオタイプな価値観は通用しない
・全員が手に入れることはできない
・手に入れても「みんな一緒」に幸福が味わえるとは限らない

全員に約束された幸せという一般解がない。
あの人の背中を追っていけば大丈夫という「モデル」もない

引用:『坂の上の坂 ~55歳までにやっておきたい55のこと~』藤原和博著

 

それはある意味、仕方ないのです…なぜなら、この変化に対応できる「幸せの方程式」はありません。

 

成熟社会には「正解」は存在しないからです。

 

まとめ

 

正解のない超高齢化社会、成熟社会では

せめて、俯瞰する目をもって、自分の現在地、立ち位置をチェックすることが、より一層重要になります。

 

そのためには、次の2点を心がけると、多少なりとも生きやすくなるヒントを得られます。

 

1、アンテナをはり、情報に敏感になる。

ただしメディアの情報は常に疑いをもって見てください。
特にテレビからのニュースや情報は、注意が必要です。
周知のとおり、権力を持つ人たちが、都合の良いように情報は簡単に操作されるからです。

 

2、自分を信用する

情報を感覚的に、自分の感性を使って、判断する。
あえて理論や思考でなく、感性・感覚でひもとく。

「そのニュースや情報をきいて、どう感じたのか?」

うのみにせず、疑いをもち、その上で、自分の感覚に従い、情報をとりいれていく。

 

「なんとなく、この情報は信用できない」という感覚で大丈夫です。
言葉にできなくても、理論で説明できなくても、この自分特有の勘、感覚を大事にしてください。

 

参考書

 

東京フィフティ・アップBOOK
都内の民間店舗は公共機関で無料冊子として配布。
上記サイトでは、電子ブック、、もしくはPDFで無料で読めます。

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