キャリアコンサルタントの国家資格を取ると決めてから、受験勉強と称して約半年間、心理学の『キャリア理論』『カウンセリング理論』を中心に勉強をしてきました。
抑えておくべき代表的なカウンセリング理論がいくつかあって、それぞれ手法やアプローチは違います。
一時期、流行ったコーチングや神経言語プログラム(通称NLP)も、ざっくり分けると、カウンセリングの類です。
これらと、キャリアコンサルタントとしてのカウンセリングと、一体、何が違うのだろうと、ふと疑問がわきました。
❝ふと疑問がわく❞、というのは、恐らく❝直感❞の類。
『直感=即行動』と決めているので、早速、情報を集めることに。
すると、いきついた先が、なんと、というか、やっぱり、というか
「直感」の重要性でした。
その直感の質を上げるには自分への質問、問いかけの内容が、カギを握る、ことも発見!
「発見」というよりは、
自分なりに、やっと腑に落ちた、と言った方が正しいかもしれません。
自分の中では、やっとここまで具体的に落とし込めたか、と感慨深いものがこみ上げ、確実に、幸せをつかめた、という気分でした。
なんと、めでたい奴、とお思いでしょう。
楽観的なほうが人生うまくいきます。
なにせ、これを実践すれば、それこそ、人生は楽しい、しかないはずと思えたからです!!!!!
目次
キャリコン、コーチング、NLP、それぞれの違いは?
基本的には、3つとも心理学から端を発しています。
特に精神分析の分野の影響は強く、人間の「無意識」の領域に着眼しています。
キャリアコンサルタントは、文字通り、キャリア専門のカウンセリング。
仕事についてのカウンセリングです。
たとえ仕事で方向性を見失った人の相談を受けるにしても、結局は、その人の人生観や価値観、考え方を抜きに前に進めません。
否定的で、ゆがんだ考え方があれば、それをご本人に気づいてもらい、ニュートラルな状態で、自主的にこれからどうしていきたいのか、について取り組んでもらい、それをサポートしていきます。
コーチングと神経言語プログラム(通称NLP)は、両方とも、心理学とは、はっきり一線を引いています。
なぜなら、この二つは、理論ではなく、実践を重視しているからです。
その意味で、コーチングとNLPは、同じ部類に入ります。
ポイント
共通点:無意識の領域に意識的に働きかける
違い:コーチングやNLPは、理論より実践(具体的なプログラムの実践を推奨)
蛇足ですが、
コーチングも神経言語プログラム(通称NLP)にも、以前から興味はありました。
一歩踏み出せなかったのは、民間資格の上、学費がバカ高かったから。
どうせお金出して学ぶなら、国家資格、だろうと。
民間資格より国家資格の方が信用性がけた違い… これは、あくまで個人的な認識ですが。
コーチング、NLPの資格を持っている人を複数知っています。
が、仕事につながっている人にお会いしたことがありません。
キャリアコンサルタントだって、資格が取れたからって、すぐ仕事にはありつけませんが…。
これは国家資格としては大きな課題ですが、少なくともハローワークに求人が出るような資格ではあります。
そもそもコーチングとカウンセリングの違いは?
コーチングとNLPは、目標達成、課題解決(理論ではなく実践)で、
カウンセリングは、困難な状態の解決、です。
コーチングとNLPは、目標達成、課題解決を主眼においているので、具体的に実践しなきゃ意味がない、を根本に据えているのは納得です。
そのため、目的にあわせた様々なワークが用意されています。
一方、カウンセリングは、困難な状況の解決。
手法としては傾聴になります。ひたすら、相手の話を聴く。
傾聴だけ、といってもいいぐらい、カウンセリングでは、根幹です。
傾聴は単純なようで、実は奥が深く、これがなかなか難しい。
その極意は「治そうとするな分かろうとせよ」
これが象徴するように、相談者の話を聴くことで、相談者は徐々に心が開かれ、同時に癒されていく、とされています。
では、コーチングとNLPの違いは?
コーチングはそもそも、実際のテニスコーチが生徒を指導する際に、潜在能力をいかに引き出すか、から始まっています。
言葉であれこれ指導するよりも、ずっと上達が早く、最高の力、を引き出せる方法がコーチング、とされています。
NLPは、天才と呼ばれた3人の学者(セラピスト)を徹底的にモデリングして、天才と凡人は何が違うのか、その特徴を徹底的に解明したことから、始まります。
最近は「NLPコーチング」というあわせ技が普通になっているようですね。
要は、無意識の領域は、意図的に目的に沿って操作できますよ、だったら、課題解決にしろ、目標達成にしろ、自分の都合いいように結果を出せるようにしましょう、そのための実践的なワークを取り揃えてます、というもの。
その手法は、今や、世界トップクラスのスポーツ選手、ビジネスマン、がこぞって取り入れている、というんで、注目された時期がありました。
そのワークというのが、脳や言語、身体的な感覚の特徴や仕組みにのっとって作られたものなので、非常に科学的であり、現実的。そのためワークを熱心に、それも繰り返し取り組めば、絶対効果はある、と謳っています。
不幸の原因を作る無意識の弊害とは?
ここで言う無意識の領域にある弊害とは、「思い込み」や「決めつけ」のこと。
きれいな言葉を使えば、価値観、です。
弊害として説明すると、その価値観を絶対正しい、と信じつづける、
大げさに言うと、
しがみついて離さない、自分を守っている観念のことです。
いわば、時として、それが不幸を招く…
心理学が、その「思い込み」や「決めつけ」を、初めに取り上げたのは言うまでもありません。
それらは成長の過程で作られ、無意識にすりこまれてゆき、あるパターンをもって反応として表れます。
こうして作られた価値観や観念は、特に0歳から3歳までに、その7割が作られると言われています。
親の影響、躾、教育が多くをしめているのは言うまでもありません。
そもそも、その観念、価値観、は、外の世界から守るために身につけられました。
いわば、無意識に刷り込まれた観念や価値観は、防衛本能のひとつとして組み込まれています。
成長するにつれ、恐れや不安から身を守るために、活発に働き始めます。
歳を取ればとるほど、それに固執し、いわば頑固になっていくんですね。
視野が狭く、新しい価値観を受け入れらず、否定的に受け取ってしまい、余計、世界を閉じてしまうことに。
だからこそ、時として、それが辛い状況をつくったり、大きな壁となって立ちはだかり先に進めなかったり。
で、本人は苦しく、辛い状況に追い込まれてゆく…
なぜ同じような状況がこうも続くのか、本人はまったく分からず、まさに八方ふさがり。
それもそのはず、同じ思考パターンで処理しようとするから、打破できず、同じ状況が繰り返されるんです。
本人は自分が正しいと思い込んでいるから、そのうち疲弊し停滞してしまう。
ひどい時は、心を病むことに。
今、時代が変わるちょうど過渡期です。
特に、40代、50代は、その価値観が根本からひっくり返るような技術革新、時流の変化やそのスピード、勢いについてゆけず、それこそ疲弊、停滞している人が多いのではないでしょうか。
実は、そんな時こそ、本人が、その「思い込み」や「決めつけ」に気づける好機なんです。
そして、その思い込みや決めつけを、認識し、そんな自分を客観視できた時に、多くの問題は解消される、と言われています。
自分思うに、その後がポイントなんですよ!
決めつけや思い込みに気づけた、とするじゃないですか。
じゃ、その後、具体的に何をすればいいのか?
課題解決にしろ、目標達成にしろ、それらの目的に具体的にどう落とし込むか、どう行動するか、は、本人の直感が提示してくれるらしいのです。
どうやら、認識さえすれば、自然と直感がおりてきて、勝手に行動を始めるらしい。
そうです、これが、行きついた先が『直感の重要性』でした。
だったら直感を鍛えるにはどうしたらいいのだろう、と。
そこで『直感力』を扱っている代表的な本を読んだところ、結局は、自分を信じる、ことに尽きるんですよね。
これらの本は、お察しの通り、形而上学、目に見えない世界、いわゆるスピリチュアルの色が大変濃い。
ちなみに、ユングも、目の見えない世界に傾倒、とまではいかなくとも、注視していたことは有名でっす。
ふってきた直感は自分ならでは、のものであり、他人にはどうすることもできません。
そして、ここの見極めで、その後が左右されるのです。
たとえばですよ、
自分の「思い込み」や「決めつけ」をやっとの思いで認識したとするじゃないですか。
そして、とうとう、直感らしきものが降ってきた!
が、しかし、
その直感を疑ってしまい、何もしないで終わるのがオチなんですよ。
直感を疑い、無視して、何も行動に移さなかったら、何も変わらない!何も始まらない!
じゃあ、その直感が本物かどうか、どうやって見極めるのか?
それは、その時の自分の感情で判断するしかない。
直感が、安心感、高揚感、ワクワク、情熱、明るい気分にさせるならゴーサイン。
そんな感情を持った自分を信じるしかないんです…
例えば、奇想天外で、非現実的な直感が自分に降ってきた、とするじゃないですか。
すると左脳の論理的思考が働き、自分に言うわけです。
『そんなあほな、あり得ない』と。
突飛な直感であればあるほど、全否定して、打ち消そうとしますよね、普通。
仮に直感がワクワクさせるから、とりあえず、信じてみようとする。
しかし、またしても左脳が、
「じゃあ、そのための手段や方法はどうするねん!」と問いかけてきますよ、当然。
結局は「そんなん知らんわ」と。
なんの根拠も示せない、けど、大丈夫な気がするという感覚的な自分、つまり右脳がそう答えるしかない。
実は、それが正解なんです。
なぜなら、手段、方法さえも、直感が教えてくれる、から。
えーーー、そんなうまい話、ある?!と思わず突っ込みますよね。
ええ、とっても楽観的なんです。
でも、それでいいらしいっす。笑
たとえ直感に従って、行動して失敗に終わっても「間違えちゃった!」で終わりにすればいい。
そのぐらい気楽な意識で構えることこそが、うまくいくコツのようです。
最後に、もうひとつ重要なこと
それは、質問力。
自分への問いかけ、です。
先ほども、左脳が自分に問いかけてきましたよね。
『そんなあほな、あり得ない』と。
それが論理的思考の自分です。
一方で、直感をキャッチして受け入れようとする、感覚的な自分。いわば右脳。
こんな風にして人間は自問自答を無意識のうちに1日800回、繰り返すと言われています。
要は、その自分への問いかけの質を上げることで、直感の質も上げることができる、というのです。
この点を理論的に説明しているのが、NLP、神経言語プログラム、なんですよね。
楽観的がうまくいく、ということが、脳の仕組み、俗にいう脳科学的見地から、紐解いているんです。
まとめ
改めて、キャリコン、コーチング、NLP、それぞれの共通点と違いをまとめると、
共通点:無意識の領域に意図的に働きかける
違い:コーチングやNLPは、理論より実践(具体的なプログラムの実践を推奨)
そして、直感はバカにならない、頼っていいい、ということ。
つまり、論理的思考も大事だけれど、それだけではうまくいかない。
論理的思考は、最後に形作るところで使えばいい。
普段から、直感を意識するだけでも、面白い気づき、例えばシンクロニシティ、セレンディピティ、幸せの偶然、という形で出てくるでしょう。
なぜなら、意識すると脳がそれに関連する情報を積極的に拾おうとするからです。
さらに、自分への問いかけの質が、人生を楽しくするか、つまらなくするか、を決めます。
問いかけの内容次第で、無意識を味方(直感)にすることができるからです。
◆参考資料
活字を追いたくない人、手っ取り早くNLPがどんなものか、知りたい人におすすめです。
NLPについて、ひと通り、用語から何から端的に説明されています。
カウンセリングに興味がある人でNLPを取り入れてみたいと思う人にはおススメ。
無意識の領域をいかにコントロールするかのコツが、コーチング側(カウンセラー)からとくとくと語られていて、非常に興味深い内容。
直感と言えば、元祖この人、リン・A・ロビンソン氏の著作。 彼女の本を、いち早く目をつけ、本田健氏が翻訳し日本に紹介した本。
リン・A・ロビンソン氏の人柄にあった翻訳本。直感が何たるか、そして直感を活かすための実践的なワークがたくさん掲載。