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『happy money』~お金に振り回されないために・本田健著書8冊からの考察~

『happy money』 (2019年発行)
著者 本田健

評価 ★★★★☆ Very Good  読む価値あり

総評 彼の著作8冊を読んで、新作『happy money』は、
著者過去作の集大成。お金に対する捉え方が変わります。

 

読むきっかけ

 

資本主義、経済至上主義で生きる身としては

お金の存在は、死活問題と言っていい。

だからこそ、お金のために、

大概の人は

やりたくもない仕事を

朝から晩まで身を挺して働きます。

そんな労働から

満足できるほどのお金を得ている人は

ほんの一握りでしょう。

『もっとお金があれば

もっと幸せになれるのに』と

誰しもが一度は思うもの。

そしてある程度歳をとると、

ふと、気が付きます。

お金に振り回されている自分に…

"お金がすべて”と思ってないけど

完全には言い切れない…

本心では(もしかして無意識に)

すこしでも"お金がすべて”と

信じて疑わないところに

問題があるのかもしれない…

改めて自問しました。

「お金=幸せ、は、本当か?」

「ただの幻想ではないだろうか?」

「お金に対する認識が、

もしかして間違ってないだろうか?」

新たなアプローチが欲しい。

そこへタイトルだけで、

とても胡散臭いのですが

とりあえず、

一連の本田健氏の著書を

検証してみました。

 

『happy money』お金に対する向き合い方・精神論

 

本作は、お金に対する精神論を

語っています。

なぜなら

お金は感情に結びついているからです。

さらに、すべてはつながっている、

つまり、仏教でいう“縁起”で

この世界は作られており、

特に人とのご縁は切っても切れない、

そんな人と人とをつなげているのも

感情である、

だからこそ

お金をエネルギーとしてとらえ、

(お金=エネルギーがやや分かりにくく

自分の解釈で進めると)

それゆえに貯めこまず

感謝の心をもって(ポジティブな感情で)

世に流す、回す、ことの大切さを

謳っていました。

そうすれば、また自分の手元に戻る、

回し方次第、つまり

ポジティブな感情をお金にのせるほど

より大きくなって戻ってくる、と。

本書では、どのような精神・メンタルで

お金と向き合い

どのような方法で行動にうつすかを

具体的に説いています。

確かに言われればその通りで

その原理や仕組みは

案外、とても単純だったりします。

ただ、どうしても、特に日本人は

お金=汚いもの、悪、ととらえがち。

そのようなお金に対する

ネガティブな考え癖を

いかに直していくか、

そして、直すことがなぜ重要か、が

きちんと語られています。

本書をきっかけに

自分にとって

お金の本質を問うことは

否が応でも

人生と向きあうことになります。

大げさですが、

人生の棚卸しに

本書を使ってみるのも手です。

深堀りしたい人におススメ その1 "本田健著書 原点"

 

『ユダヤ人大富豪の教え 幸せな金持ちになる17の秘訣』(2006年発行)

 

言わずと知れた、

本田健氏の原点の本です。

ちなみにベストセラーです。

この本によって本田健は、

"幸せな小金持ち”の

仲間入りをしました。

彼は、幸せな小金持ち、になるよう

読者にも推奨しています。

2006年の発行ですが、

定説や原理原則を謳っているので

古さは感じません。

非常に丁寧に書かれ

物語形式なので、読みやすい。

一度、社会経験をして、

働くことや

お金について疑問を感じた人に

特におススメです。

試しに実行してみるか?と

思わせる内容です。

試すぐらいなら、害はありません。

こういう本を毛嫌う方は

お金について

ネガティブなイメージがあるので

ぜひ読んでみてほしいです。

そういう人こそ

楽になれるかもしれません。

 

深堀りしたい人におススメ その2 "就活中の20代・中高年の人生の振り返りに"

『大富豪からの手紙』(2018年発行)

就活で悩んでいる20代の若者向けに

書かれた本です。

とはいえ、

人生に迷っている中高年!にも

おススメです。

 

一代で富を築いたおじいさんから

「ぼく」に遺書が届きます。

遺書は9つの手紙からなっており

「ぼく」は、手紙に導かれて

旅に出て、その状況ごとに

ひとつづつ開封し

メッセージを読み、

意味をさぐっていく、というものです。

その9つの手紙とはーー、

・第1の手紙:【偶然】(偶然に起きることはないし、偶然に会う人もいない)
・第2の手紙:【決断】(決断した瞬間に、その未来は、同時に誕生する)
・第3の手紙:【直感】(直感こそが、最も正しい人生のコンパス)
・第4の手紙:【行動】(行動しない限り、人生は1ミリも変わらない)
・第5の手紙:【お金】(お金の大切さを理解した上で、お金との距離にバランスを取る)
・第6の手紙:【仕事】(仕事は、あなたの才能を開花させる舞台)
・第7の手紙:【失敗】(成功するための唯一の方法が、失敗しても挑戦し続けること)
・第8の手紙:【人間関係】(幸せとは、「よい人間関係」にほかならない)
・第9の手紙:【運命】(私たちには、人生を変える選択肢が、毎日、与えられている)

『大富豪からの手紙』より引用

この項目を読むだけでも

少しは役に立つのではないですか?

就活している人、

仕事に悩んでいる人、

失敗して悩んでいる人、

人間関係に悩んでいる人は

それなりに回答を得られます。

そして起業するか迷っている人は

背中を押してくれることでしょう。

 

補足: 全部ひっくるめて人生を問い直すなら

『人生の目的 自分の探し方、見つけ方』(2014年発行)

ここまで来たら、

人生について、すべてを本田健氏に

語っていただきましょう。

身をゆだねて読んでください。

上記3冊に書かれてあることが

体系的に理解できます。

精神論、スピリチュアルな要素が

やや強い印象を受けますが

脳科学者の中野信子氏も

同じことを言っていました。

潜在意識の部分を理解し、

意識して生活に取り込むことは

効果がある、

つまり、

生きやすくなる、と。

脳科学的見地から同じことを言われると

なかなか興味深く、

信ぴょう性が増します。

 

例を言うと

直観に頼る、ことは

日ごろ無意識に取り込んでいる情報が

潜在意識に組み込まれ

そこから、アイデアなりひらめきが

直感として

浮かんできます。

そのためには日ごろから

目的意識を持つこと、

つまり

どういう人生を歩みたいか(決断)、

イメージすることが重要です。

直感を頼れ、とは

潜在意識=自分、を信頼すること

自分を、ひいては人生を、

信頼することになる、と

解釈できます。

 

♪「生きている」だけでまるもうけ~♪、と

お笑い芸人さんが歌っていますが、

その意味はすごく深い。

生きているだけで、存在価値があり

大いに自信を持っていい、ことを

本田健氏も中野信子氏も、

強く語っていました。

そうやって

自分像=自己イメージ、を

高めれば高めるほど、

幸せ、成功、富を引き寄せることができる

引用『ユダヤ人大富豪の教え』より)

脳科学的に言うと、

他人の評価より

自分の評価のほうに強く影響を受ける

 

人間は無意識に「誰かが何かを言ったとしても

自分自身が持っている『自己イメージ』に合致することにしか

同意しない」という性質を持っています

(『世界で通用する人がいつもやっていること』中野信子著)

 

自信を持つ、

つまり自己肯定することが

自分のエネルギーアップにつながる、

言い換えると

自己肯定により

脳がうまく回り始めるので

(脳ではドーパミンが大量に分泌されて

快感を覚え、やる気が増大)

自分が幸せになり、

(少なくとも気分がいい状態が続く)

自分の周り(世界・近い人)に好い影響を与え、

そのせいで周りさえも、うまく回り始める、

という幸せの連鎖が

自分から起こすことができます。

意識せずとも

人の役に立つことができるんです。

ふと、人に役立っている、と

気づいた時に

脳からドーパミンが分泌され快感を覚え…

と良い循環がさらに繰り返されます。

単純に素晴らしい、し

とても簡単です!

 

ご参考:

『世界で活躍する脳科学者が教える! 世界で通用する人がいつもやっていること』

中野信子著

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