12月1日から14日まで新宿ケーズシネマにて、

「東京ドキュメンタリー映画祭2018」が開催中だ。

つい、この間までベトナム映画祭でお世話になった映画館。

今度はドキュメンタリー映画祭だ。

正直、ドキュメンタリーは得意分野ではない。

ただ、最近は歳をとったせいか、

単純なエンターテインメントより、

今そこにある問題を提起している作品に

フィクション、ノンフィクションに限らず

心が動かされる。

小学校の同級生である海南友子監督の2016年作品、

「抱く(hug)」が朝10時から上映され、

上映後、本人の挨拶があるとSNSでみかけた。

本人に別件で用事もあったことから

急きょ、観に行くことになる。

 

観終わって、作品に度肝を抜かれたーー。

自分自身をさらけ出すさまに、人生に、新たな命に、

どうしようもなく涙があふれた。

 

本人から

「今度はセルフドキュメンタリーを撮った」とは聞いていた。

2016年当初、メイン画像を観せてもらった時の、

彼女の大胆さに衝撃を覚えたものだ。

メイン画像がサイトでみれるのでぜひご覧いただきたい。

公式サイト「 抱く(hug)」

…デミ・ムーア顔負けである。

 

本作は3.11のお話だ。

震災直後、海南監督は夫と共に福島第一原発に向かう。

大手マスコミ全社は一斉に規制し取材しない中、

フリーの彼女は、あそこで今、何が起こっているのか

取材しなければいけない、という使命感にかられる。

そして立ち入り禁止区域20キロ圏内に潜入し取材を敢行。

大量の放射能を浴びながらカメラを回す彼女。

しかし、その直後、妊娠が判明ーーー。

映像作家として福島を撮るはずが、

放射能をあびた体に

妊娠というカードを突きつけられ

悩み苦しむ自分の姿にカメラは切り替わる…

激しい葛藤と命の重み、母親になる体と痛み、が

映像にこれでもかと映し出される。

彼女が妊娠で苦しんでいる痛みが

あの時、原発事故で苦しむ人々の痛みや悲しみと

重なって見えてくる…

子供が生まれるシーンは、涙が止まらなかった。

よくぞ撮りきったと拍手をおくりたい。

 

本作は、あの日から時間が経てば経つほど

貴重になり意味が増してくるだろう。

 

機会があれば是非、ご覧いただきたい。

彼女が命をかけて撮った作品です。